- 商社の仕事ってやりがいありそうだけど大変そうで入社後に後悔しないか不安
- 商社ってどんな人が向いていないのか知りたい
今回は現役商社パーソンの著者が入社後に悩んでいる人の声をまとめ、
上記の疑問にお答えしたいと思います。
著者は新卒として総合商社に入社しました。
第一志望の業界という事もあり、入社式は心躍る気持ちでした。
しかし、配属された部署で、入社早々に沢山の挫折を味わい、いつも
『自分は商社に向いていないかも?』
と思う日々が続きました。
そんな自分が、その後、最年少のペースで要職に就くことが出来ました。
それが出来たのは、つらかった時代に励まし合える同期や先輩がいたからです。
転職されてきた方などは同期や歳の近い先輩との交流は新卒時と比べて多くないと思います。
そこで、今回は色々な人の悩みなどを聞く機会が多かった著者が、『商社の人が悩みそうなポイント』を元に『商社に向いていないかもしれない人』を解説していきます。
この記事を読むことで下記のようなことが実現されます。
結論:商社に向いていない・不向きな人 3選 (新卒・転職者共通)+1(転職者向け)
結論としては、下記のような人は入社後に後悔する可能性が高いです。
- コミュニケーションを取るのが嫌いな人
- 海外(語学)が嫌いな人
- 仕事は上司の指示で行うと考えている人
- (40代前後での転職者の方) 外で飛び回っているイメージを強くお持ちの方
以下でそれぞれについて解説していきます。
①コミュニケーションを取るのが嫌いな人
商社が持つ重要な資産は『人』です。
なぜなら、基本的に商社には『自社の製品』を持っていないからです。(※投資している事業会社で製品を持っていることはあります。)
では、どうやってビジネスを行っているのか?
それは、業界のプロの人たちと繋がって協業していきます。
例えば、製造のプロであればメーカーの人、金融/ファイナンスのプロであれば銀行・証券会社、法律のプロであれば、弁護士など。
つまり、商社のメイン業務である『営業』をやるにあたって、人との接点は欠かせません。
また社内でも法律(契約書)、会計、ファイナンス、リスク管理など様々な営業サポートの部門があり、それらの部署との協業は欠かせません。
その為には、人とのコミュニケーションが非常に重要です。
黙々と人と接しないで、PCに向かっている仕事がしたいと思うような方が、商社に入ると後悔する可能性があります。
著者自身も入社当初は、正直こんなに関係者の人がいるのかと驚いたほどです。
そんなプロの人を束ねるプロというのが商社の人間にとって大切な役割だと思います。
束ねるためには、人とのコミュニケーションは必須。
ただ、間違っていけないのは、話すのが得意な人だけが、周りを束ねられるということではありません。
相手の困りごとに寄り添ったり、自分の強み/魅力を人の為に活かしたりすることで、
周りの人もあなたと一緒に仕事をすることが居心地がよくなり、協力者を増やすことができるでしょう。
②海外(語学)が嫌いな人
商社はやはり海外と接する仕事が多いです。
もちろん、国内で日本語だけを使っている部署もありますが、多くはありません。
また、『①コミュニケーションを取るのが嫌いな人』でもお伝えしましたが、
色々なプロの方を巻き込むのが大切な役割なので、海外の方の力を借りれないのは弱みになってしまいます。
よって、海外や語学が嫌いな人は入社して苦しむことになるかもしれません。
ただし、あくまでも『嫌い』な人はです。
嫌い、アレルギー反応がなければ、克服できるというのが自分の実感です。
例えば、語学。著者も正直、英語は得意ではありませんでした。
TOEICは500点前後。特にリスニングが苦手で、海外から上司にかかってきた電話の相手のお名前も聞き取れず、
上司に『外国人からお電話です』と取り次いで怒られたことがあります。
また、初めての海外出張の時も取引の方も英語が話せず、『通訳よろしくね』と言われ、焦ったことがありました。
格好つけるのは諦め、英語で聞き取れない場合は、何度もこの理解であっているか?と筆談を交えながら、
汗だくになってやり取りをし、乗り越えました。
そんな自分は今では2か国語をビジネスで使えるくらいになっています。
『嫌い』ではなく、逃げずに努力をすることさえできれば、苦手は克服できます。
③仕事は上司の指示で行うと考えている人
どこの業界もそうかもしれませんが、仕事を受け身でやろうとする方の活躍は難しいです。
特に商社ではマニュアル仕事が多くありません。
正確にいうと、引き継ぎ仕事、マニュアル仕事も多々あるのですが、それをそのまま作業的に行っていてもまず評価はされません。
自分で考え、引き継いだ時よりも、少しでも価値あるものにするのが仕事になります。
特に若いうちは上司から仕事の指示を貰うことがあると思います。
が、丁寧に1から10まで説明していくれるケースは稀です。
よって、上司の意図が何で、求める期待値がどこか?までを報告・連絡・相談をしながら探り、
進めていく必要があります。
特に商社業界では働いている人も『人』が資産だと考えています。
よって、懇切丁寧に説明して、マニュアル人間になるような育て方をしない傾向にあります。
スタンスとしては
『人の背中をみて、良いところは盗み、悪いところは反面教師にし、それと自分の強みを掛け合わせながら、オリジナリティを作れ』
だと思います。
このスタンスと極端に合わない方には、商社はきついかもしれません。
40代前後で転職入社して後悔しそうな人
上述した①~③までは、新卒でも中途採用の方にも通ずることだと思います。
加えて、特に30代後半から40代で転職された方は、本件も気にしておきましょう。
それはマネージャーレベルになると求められる仕事が変わる点です。
具体的には下記のような仕事がメインになってきます。
- 社内向けの仕事
- 人材育成
- 組織の業績管理
『組織の業績管理は』どこの会社でも同じだと思います。
そこで、今回は『社内向けの仕事』『人材育成』を見ていきます。
社内向けの仕事が多くなる
リスクコントロールがとても重要な商社では、『社内向けの仕事』が非常に多いです。
もう少し詳しく説明すると、投資案件を通すにも、かなり多くの関係部署のコンセンサスを取っていく必要があります。
関係部署も忙しくしているので、社内向けに分かりやすい資料を作ったり、根回しをしたりすることも多くなります。
この辺りは、海外・外を飛び回っているというイメージを商社に抱いているとギャップが生じる可能性があります。
人材育成対応が多くなる
どこの業界もそうかもしれませんが、『人』に重点をおいている商社は人材育成にも力を入れています。
当然それは、マネージャー・上司にも求められます。
そのための研修はもちろん、部下への『1 on 1』や『コーチング』など多くのことを学び、実践する必要が出てきます。
もちろん、自分のスキルアップに繋がるケースですので、前向きにとらえることも出来ますが、入社前に抑えておいて損はないポイントと考えます。
まとめ
商社で働いて後悔しそうな人の特徴は下記のとおりです。
- コミュニケーションを取るのが嫌いな人
- 海外(語学)が嫌いな人
- 仕事は上司の指示で行うと考えている人
- (40代前後での転職者の方) 外で飛び回っているイメージを強くお持ちの方
ただし、上記①-③はあくまでも『嫌いな人』『自分の価値観を変えたくない人』にとってあてはまるものです。
現在、上記のようなことが『苦手』でも商社で成し遂げたいことの為に、頑張れる方は入社してからでも克服できます。
一番、重要なことは商社で働いて、『成し遂げたいこと』が何か?です。
実際に、入社時にTOEICが300点台の人でも、現在、活躍している人もいます。
想いがあれば、致命的に後悔することはないと思います。
今回の記事が、入社前後でギャップを減らすことに少しでもお役に立てれば嬉しいです。
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